素人男子大学生による古典派音楽のススメ
クラシックとは
想像しやすいのは、ベートーベンやバッハ、チャイコフスキーといった音楽家の音楽。
基本的には、書物の古典と同じく、古典的な価値のある、つまり“時の試練”に耐え抜いた、“時代を越えて愛される”音楽と言って良いだろう。
それらは、“伝統的な西洋の音楽”と同義でもある。
オーケストラによるクラシック演奏の魅力
まずは、その豊かな音色と、それに伴う表現の豊かさ、そして、ある程度の規模のオーケストラになると、迫力を帯びる。
さらには、指揮者の指揮も、曲の調子のみならず、指揮者の個性も表現しているので、見ていて惹かれるものがある。優しそうな笑顔が印象的な、“お爺様”による老練でありながら、優しく、それでいて上品な力強さを見せる指揮もあれば、気鋭の大人の“小柄な女性”による、全身の筋肉を目一杯使った、激しく、力強い指揮も、“無垢な男子学生”による、“教科書通り”でありながらも、丁寧で、隙あらば、個性を覗かせる若さ溢れる指揮もある。
その、指揮に共鳴するように、オーケストラはクラシックを奏でる。その様は圧巻である。
無論、演奏は、舞台上の者だけで成り立つものではない。
それを聴く、客がいてはじめて、演奏は完成する。それは、読み聞かせが、“読み”ではないのと同じ理由である。聞き手がいて、聞いてもらうから読み聞かせである。
演奏を心から味わい、音楽家を尊敬し、そして、演奏の後には、惜しみ無く拍手を送り、音楽家は、それに応えて礼をし、また、演奏をするのである。
音楽も、スポーツと同じで生で“参加者”として体験するのが最も良い。
日本人であり、西洋に関する特別なルーツも造詣もない私が、不思議と西洋の“従順な自然”の下で生まれたクラシックミュージックに心から癒されるのである。
クラシックミュージックは、きっと産まれてはじめて聴いても美しいものなのではないか。
オススメの曲
こちらは、4分少々の序曲、つまり、始まりをつげる曲であるが、華々しい始まりのイメージのこの序曲中には、物事の始まりから終わりを全て包含したかのような、華々しさ、生き生きとした強さ、儚さ、優しさ、穏やかさ、弱さが詰まっている。
つまり、まるで奇想天外でありながらも、力強い人生のような曲である。全体としては、華やかで力強く、そして、美しい印象が強く、だからこそ序曲なのだろうと感じさせられる。
命あるものが持つ、繁栄と衰退のドラマを、前向きに、強く美しく凝縮した曲と私には感じた。
この序曲は、最初から最後までクライマックス!だと思っている。
人生もそんな風に見るといいかもしれない。
こちらも、全体として華々しく、力強い曲である。11分程ある。始まって、間もなく、その壮大で優雅かつ、品のある雰囲気が感じられる。
曲のイメージは、威厳のある壮年の男性という感じ。
もっとも有名である、リンク先の動画の8分あたりから始まるメロディーは、圧巻。
これほど荘厳で華美な音楽は中々ないのでは。
なんといっても、6分40秒あたりからはじまる、メロディーが堪らない。
こんなに高い次元で優雅さと力強さが、或いは、穏やかさと激しさが同居する旋律があるのか…という感じ。
曲の具体的なイメージとして、中世の、まだ女性としてのその地位を確立していなかった貴婦人が、女性としての誇りを誇示しつつも、華麗に舞う姿が脳裏に浮かぶ。
14分程あるが、上の二曲も同様、全体を通して、止まることなく聴いて頂きたい。
まとめ、お断り
この他にも、オススメの曲がまだまだありますが、とりあえず以上の3曲にとどめております。
決して、私は以上のような音楽は勿論、音楽一般の造詣が深い人間ではありません。
この記事は、無知でいながら、感じた、個人的なクラシックミュージックへの思いを形にしたものですので、どうぞ、暖かい目でご一読頂けますことを願っております。
知識が増えた後にも物事の魅力はありますが、それがない中で、自らの心のフィルムを通して味わう音楽があり、そこから得た感動(それがこの記事の要綱)に皆さんが少しでも共感を感じたり、そこからクラシックミュージックに興味を持ってくださったら、この上ない幸せです。
オススメの書籍
上記の書籍のレビューはこちら↓
http://www.『クラシック音楽のすすめ』(講談社現代新書)著・大町陽一郎.com/|https://ameblo.jp/sincostan5870/entry-12410086779.html